金色/はるな
 

愛は長い嘘よ、と
つぶやくそばで光が鳴り
きみの髪を一本ずつ太陽が染めていく

壁の穴には吸殻が押し込められ
干上がったダムに不発弾
鳥がまっすぐ秋を飛ぶ
子どもたちが歌うメロディを僕はしらない
愛がなんであるかも

嘘よ、とつぶやくきみの右頬が
ゆっくりと金色に浸されてゆく
ああ 短い夢みたいだ


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