もし、そんなことをしたら…/ホロウ・シカエルボク
 
バスケットコートのひとつにある朝
中学生の男子がリングに首をひっかけて死んでいるのが発見された
何をどうしていてそんなことになっちまったのか
誰もはっきりとした結論は出せなかった
ふざけて上って遊んでいるうちに云々
彼の人生のゴールは推論で片付けられた
やむなし


河をまたぐ大橋の周辺じゃ妙な音を立てて走る車が多いよ
腹具合が悪い奴が駆けこんだ個室から聞こえる音みたいさ
凝った挙句の果てがあれじゃまったく目も当てられないね
誰かを刎ねるかどこかにぶつかるかでもしなくちゃ
あんな車がお行儀よくなることはないだろうさ
隣のビルの屋上に隠れて

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