はてさて どうでもいい話/佐々宝砂
人で、しかもだんだんと老いてゆく。性別も人種も年齢も、自認と現実が異なる。だが幸運なことに金ならたくさんある。ときたら、整形手術して肌を脱色して若さを取り戻そうとあがくのは当たり前だ。
だが、現時点では、肉体改造には限度がある。あんまりいじりすぎると、本当に顔面が崩壊するかもしれない。全身整形したあげくにフリークスと化した『へルター・スケルター』のりりこを思いだしてほしい。鼻の横に穴が開いた状態で人前に出たマイケル・ジャクソンは、そのまんまりりこである。ひとごとだと思わないでほしい。誰だって「本来の自分」になりたいのである。「本来の自分」と「現実の自分」がどれほどかけ離れているとしても。マイケル・ジャクソンやりりこは、かけ離れ方が極端だっただけなのだ。
まだ続く。
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