はてさて どうでもいい話/佐々宝砂
柴田芳樹というマンガ家がいる。単行本二冊しか出していないマニアックなマンガ家なので、知らなくてもなんら恥ではない(どっちかというと知ってる方がおかしい)。アフタヌーン93年1〜7月号に『れっどまん』を連載し、十年ほど前の週刊少年チャンピオンに短編「魔人タクシー」を掲載、その後同じくチャンピオンに『世紀末大人物伝 ジャイアンツ』と『カーサン』を連載した。決して巧いマンガ家ではない。しかし、紙一重を通り越した超人(要は変態、キチガイ)を描かせたら、この人の右に出る人は少ないと思う。いちばん面白いのは『れっどまん』だろうが、たぶん入手困難。『世紀末大人物伝 ジャイアンツ』は『れっどまん』より入手が楽だと
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