下書き上書きの線/朝焼彩茜色
曇り空 夕方 現在地座標不明
体のどこかに記号番号の焼印があるはずだ
見当たらない 潔癖に皮膚を擦り過ぎたかもしれない 当の昔に
勝手に地球に線を引いた小癪な国々
痛くも痒くもない 害のない 線が体のどこかに 本当は綿密に分析されているはずだ
勝手に陣地を気取った愚かな将軍ども
それは手を繋ぐ為の智慧から始められる掟
個個の人種という分け目を統一させる
凱旋の下書きの線
上書きを入れて 染め上げる 血管の線の川の線文字の感覚言葉
オブラートの風吹かし 人間語を知り尽くしつつも
我流に流れる血液
痛くも痒くもない 害のない 伝言のせせらぎ
その音が聴こえる 私の現在地座標を想わなくても 著しく向かっていると
歯痒いが
仕方なく
曇り空を流す 夕方
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