「人生」と言う名の美術館/創輝
 
 この美術館に入る人は皆こういう絵を描きます。
 だけどあなたは少しだけど違ったみたいだ」
 他に何かがあったのだろうか 僕は背筋に走ったものを気取られないようにした

 男はもう一度僕に笑った
「お客様 こちらの絵は特別展示を終了します」
 
 うん
 死という絵は高級すぎるからね

 そう言ったと思う

 もう、今となっては男に確かめようがないけれど

「お客様がもういらっしゃらないのが残念に思えてなりません
 ですが今日のことを一生覚えてください」
 またくるかもよ?
「いいえ、もういらっしゃることは二度とございません」
 どうしてそんなことが言えるのさ



「それは………
戻る   Point(0)