呂色に映える・・・/朝焼彩茜色
 


右腕を残像が目で追えるかの如くの動きで上げ 右顔面を覆う
左目はこっちを恭しくも冷たく見る 凝視を 含み笑い隠しながら

艶を消した呂色化の湿度感
首から下は呂色の黒身

 気にも留めず ただの夜を今宵と呼び 通り過ぎる

右手で右目を覆い隠し 
 左目はこっちを見ている 光もまた艶を意図に乗せ呂色化の暈し玉
首から下は光灯せず濁音混じりの呂色

 気味悪くはならない 私は正体を知っている・・

   隠している右目の意図も こっちを見ている左目も

   私は正体を知っている 首から下が無くても その艶かしい美しさを

   顔はついている それだけで 回っているんだ 全てが古の古からの廻り

 気にも留めず ただの夜を今宵と呼び 通り過ぎる


右手で右目を覆い隠す 

左目でこっちを見ている

  半神のような半月
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