転勤族のふるさと自慢その3/Dr.Jaco
 
しら日常が豊かで贅沢になっ
たような気がした。
ウグイスなんて、もちろん近所で鳴きまくっている。鳥かごの中の家、なん
てチンケな発想しか出てこない都会人。

夏は更に滑稽だ。6時半位に出勤すると、家の近所で必ずカッコウに遭遇す
るのだ。この地に来るまで、カッコウがあんなに不格好な鳥とは知らなかった。
重そうな図体が空中に必死にしがみつくような飛び方で、平然と「カッコウ」
なんて鳴いている。
朝イチの仕事を真面目に考えながら歩いている自分が「ケッコウ、コッケイだ
な」とか、正直思ってしまうのだ。
満員電車の中とは明らかに思考の脈絡が変わってしまう、リズムの乱れがカッ
コウであ
[次のページ]
戻る   Point(2)