A Tale of the Tontlawald/壮佑
人形
を作らせる。その胸に穴を開けて一切れのパンと黒い蛇を入れ、
エルザの血の付いた金のピンを突き刺すと、土人形はエルザそ
っくりの、しかし心のない人間になり、まま母の元に帰って身
代わりとして暮らす。
一方エルザは、トントラワルドの住人達と、楽しい、夢のよ
うな生活をして過ごす。金のにわとり。小馬のように大きな黒
猫。欲しい物が何でも出て来るみかげ石。食べてはならない十
三番目の料理。歳を取らないキシカ。けれどもエルザは成長し
てゆく。
とうとうやって来たお別れの日。鳥になって空を飛んで行く
エルザは、一本の矢に射抜かれて森に
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(7)