Ex2*飛ぶ、しずむ、飛ぶ、飛ぶ。/みけねこ
さんの言葉を使う。
絹子の鋭い瞳。季節も、時の流れも疑っていて、けっして信じない。
心に実体がなくて、何が滅びたっていいって気持ちで、哀しい棘を身体に抱えて、でもやわらかい鼓動を求めている。
きみは私を理解し、私はきみを理解する。そう思っているよ、きみは、あらゆる本質を壊してみたくて、ピーターパンの影を追いかけている。
その影はなに?その幻を信じているの?
藍色のワイングラスと同じかたちの真夜中に、都会からまっさかさまに落下しているような絹ちゃんの声を抱きしめていた、あの一瞬を思い出しています、
私は心配だよ。アーモンドは月のかけらで、淡い都会の
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