秋の日暮れ/吉岡ペペロ
校庭を見つめる
あんなことをして
秋の日暮れを
ぼくもまた過ごしていた
校庭を行き過ぎる
あんなことをして
秋の日暮れを
ぼくもまた過ごしていた
「たいへんだったな、おまえ、」
そう景色に声をかけていた
それはいまのぼくに向けられるべきはずなのに
「たいへんだったな、おまえ、」
そう景色に声をかけていた
校庭を見つめる
あんなことをして
秋の日暮れを
ぼくもまた過ごしていた
校庭を行き過ぎる
あんなことをして
秋の日暮れを
ぼくもまた過ごしていた
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