真夜中の青山通り/番田 
 

多くが寂しい
目の前におぼろげに見えるもの
遠くには 夜
思い出


そして山
星が
暗闇の中で
音楽で


西麻布で
いくつかの
暗い夜道を 女と
歩いてきた


手をつないでいた
サイフの
中身がだだもれて
口をつく時


ぼやけた 人生が
レールを
砕けていく時の中で
閉店する


戻る   Point(4)