仮面とドクロ/ストーリーテラー
 
つく動物
白く凍った霜ばしらの身ぶるい
髑髏は夜を長くして
僕はいつまでも眠った

どうしても証明できない命の羅列
やがて立ちのぼる緑と潤んだ大地
髑髏は不機嫌になって
僕はオオイヌノフグリを嘲笑した

全てを見下す終焉のありがたみ
何億光年開くことの許されない真っ黒
髑髏は得意そうに頷いて
僕はいつしか叫んでいた

文化の詰まった本棚の上
仮面は泣いて
髑髏は笑う
二つはいつでも向き合って
今日も僕と遊びたい

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