ごめん/ちと
 
ごめん と、君が言う

おなかのあたりがきゅうとなって
こっちこそごめん と、思う

その言葉は
おなかの中でドロドロに溶けて
体中をめぐる

ときどぎ色のない涙となって




おなかが痛い
まぶたが痛い
目をつむって繰り返し思う

こっちこそごめん

許してほしいわけじゃなくて
こっちこそごめん
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