凡/徘徊メガネ
 
満ち満ち足りて花は枯れ
棘立つ指で弄った
あれは神秘で現実で
僕は童貞を思い出していた

体は痺れ 呼吸が億劫だ
息は溢れ 肺が窮屈だ

夜と朝の差別を
蔑ろにしてきた偶像化を

考えてたらたら垂れて実は腫れて
先から滴るシロップは
ぬくくて赤くて苦くって
僕は道程が続くと知った
 

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