夜の匂い・錆の匂い/
御笠川マコト
昨日と同じように
夜の匂いが近づく
錆の匂いに震える
夢に怯えた
どこかの子が泣くよ
夢を追えない
労働者が泣くよ
霧の真似をして
肌を濡らす雨が
お前たちの夏を
終わらせている。
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