半身壊れた野郎、ブン回せ言葉の鞭/ホロウ・シカエルボク
ると、身体の中をなにかが突き抜けていくことがあった、俺はそれが欲しかった、なにを書いているのかなんてたいした問題じゃなかった、それがあるかないか、それだけが大事だったのだ、それは物語の時もあったし、詩のようなもののこともあった、そしてやっぱり、死と生は俺のそばにあったが、それは遠いものではなくなっていた、生きていれば死ぬこともあるのだ、俺はなにかが頭の中をよぎる限り、言葉をブン回して文脈を形作る、上手くいくこともあるし上手くいかないこともある、だけど―判るだろう、そんなことは大して重要なことではないんだ。
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