くっぴん/
ただのみきや
くっぴんに雨浅く
猫っかぶりで畳遊泳
主張弁解の昨日より
謂われなき明日を詠いたい
六法全書を枕にすると
窓の向こうに寡婦(ごけ)蜘蛛が
青く湿気った燐光で
再三助けを求めるが
良く似た孤独を知っていて
余韻結語を見ないまま
目蓋を閉じて隠れろ隠れろ
ずぶ濡れ嵐の夢の中
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