朝の階段/
佑木
地下鉄通路階段へ
白い杖を軽やかに 階段の端に触れながら
颯爽と背を伸ばし降りてくる 女性とすれちがう
何と言う事だろう この自分
背を丸め まるで牢獄へでも向かうかのよう
無言の励ましを感謝する
目も見えて 何の不足も無いはずが
こころにつながれた重き鎖の亡霊よ
この一瞬は断ち切って
その階段を上り行く
胸張り戦場へと駆け上る
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