フラミンゴ平線/瓜田タカヤ
入り、かみさんと交代でひたすら車を走らせた。
7時間位で青森に到着するだろう。
夜中の車内で、青森帰っているんだよ。と子供に言ったら
「今日はカイリのお家で寝れるの?」と聞いてきた。
「そうだよ」
「やったー!」と喜んでいた。
俺は象やライオンやキリンとか見た感動を
子供の口から言わせたくて
一番面白かった動物は何だった?と話した。
夜、トンネル内オレンジ色の明滅
はるか遠い目的地。
カセットデッキからは懐かしきシェイディードールズが流れていた。
子供は少し考えながら、思い出した!って感じで答えた。
「うんとねえ、カメ!」
俺は、いつかたどり着くはずであろうフラミンゴ平線に向かい、
長いトンネルが終わるまでアクセルを踏む。
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