交差/梓ゆい
夏の夕方
汗染みを作り
自転車を漕ぎながら
青梅街道の遠くを眺める・・・・。
(何をすべきか?何をしたいのか?)と言う想いは
広い車道と同じ様に
遠くの物を見えなくした。。
(ペダルのチェーンは、一定のリズムを乱すことなく
スニーカーの足とともに、青梅街道を走る・走る・走る・・・・。)
セミの声に消える
子供の泣き声が
盆に帰る死者の声に重なれば
迷いを持つ本音に苦悩する。。。
「来年の夏も、再来年の夏も、今日と同じ様に
青梅街道を自転車で走っていますように・・・・。」
夏の訪れ/二十代の終わり頃
抜け落ちた魂だけが
自転車にまたがる。。
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