神経の子/
佐藤伊織
子供があるひ
自分と世界がわかってしまって
踊りだすように
わからないのだ
死が
ひとしくわたしたちを
迎えて
こころではなく
むきだしの神経が
都市の隙間を覆う
いっせいに
眼が吹き出し
(わからないのだ
死が
わたしたちをひとしく
むかえて
)
自分たちの人生を
子供達が踊りながら
走っていくことを
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