でっけえな/
ただのみきや
くびれ白く膨らんだ夢
濃く陰りうごめく野心
頬を染め淡く恋ごころ
わんわん泣いた幼子の
なみだ上った夕暮れの
隙間に射した金の細糸
重なり競う夏の雲たち
空も狭しと見得を切る
ちっぽけな己が裏返る
塵やほこりが風に舞う
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