初春/アルビノ
 





   あなたの寝息をききながら
   椅子に座ります

   滑り落ちてゆく夕暮れを
   読みかけの本に挟んで
   あなたの寝顔を
   こそりと見ます

   うぶ毛の生えたまぁるい耳に
   ぼくの名前をささやけば
   あなたの夢に出られるのかな、
   なんて考えて

   はみ出した肩に毛布を掛けた
   やわらかな
   睦月の夕暮れ





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