仮性の告白/
花形新次
なかなか切り出せないでいた
嫌われると思っていた
その時が来たらどうするか
ごまかす方法を練習していた
女性に見せるのは
初めてだった
きみの下着を脱がせたら
今度は僕が脱がされる番だった
ごまかす余裕はなかった
ドキドキした
ダメだと思った
きみはニッコリ微笑んで
慣れた手つきで皮を剥いた
僕はホッとした
でも、とても哀しかった
手慣れたきみが
とても哀しかった
そのあとのことは
よく覚えていない
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