君ら爆弾、かなり飛んでる/ざらざらざら子
だけどとリンコちゃん(たぶん本名)がつぶやく、秒針がいちいち耳をつらぬいて、バリバリと蝕まれてく半世紀よりも幼い皮膚の表面、わん、つー、すりー、もろくすっぽ聞こえないでビルの墓場は、わたしらの街は、爆発した、そしてわたしらも粉々になって、遠くの新興住宅地に舞った、比喩でもなんでもなくまじで舞ったわけだけど、ほんとうは何がしたかったんだか、今でもわからない、わたしたちは救世主を待って、ただひたすら待って、救世主の意味さえよくわからなくて、潰して遊んだ蟻の数に笑うしかなかった、
退屈を爆発させて胃袋を満たしたかったとでも言えば今っぽい
そんなことして何になるの君たち、そう言って、鼻で笑って、若気のいたりの一言で片付けてくれてもいいよ、わたしらのこと
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