御霊(みたま)への歌/HAL
 
あなたたちは自ら望んで
戦地に赴いた訳ではない

ただ父や母や祖父や祖母を
そして幼き子と愛する妻を護るために

玉砕覚悟で銃火飛び交う島々へと
海では一機一艦の命を受け空で散華された

でもぼくは知っています
戦争を愛し戦争を始めたものは

この国を動かす一部の人間であることを
そのなかに天皇を含めることもぼくは怖れません

しかしあの玉音放送を聴いたとき
この国は嗚咽が洩れるのみで国すべてが静寂にあったことも

そこからぼくらの国は立ち直る決意をしました
無念を抱え死んでいった367万人のあなたたちのために

だからぼくは如何なる大義があっても
戦争
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