冬の信号弾/
石川和広
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わたし
影
たしかに影絵
あんまりな非在
わけもなく暴虐
いつもここから
出遭う
錆びたバス停に片手袋が落ちている
落ち着かない光の揺れ
あなたの鳥肌を山影が撫でて
わたしの瞼に、電流信号
(何に嫉妬しているのだろうか)
体のないもの
ありすぎたもの
今でも
怠りながら
確かめ続けている
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