月光への誓い  ーー君へーー/yamadahifumi
 
という事を

そして、君の中に光り輝く

魂があるという事を

君はもう三十を過ぎている

もう、君はその事に気づかなくてはならない

歩き出すのに遅すぎるという事はないが

君の体がまだステップを覚えている間に

君は立ち上がり、歩き出さなくてはならない

その時、君は厳しい表情をしている事だろう

それを、人がなんと言おうと

君は決して、振り返ってはならない

これは君の人生であり、他人の人生ではない

君はこれまでの人生をずっと

他人に捧げてきた

それはもう十分だ

君はこれから

君自身の唯一の人生を

君そのものに捧げなければならない

その為に、さあ、まず君は

風呂へ入って体を洗い

そして窓からのぞく月に向かって

これから自分がどんな人生を真に歩むか、その道筋を

その月光に固く誓うのだ

「今日からは違う自分を歩む」

・・・と、その事を

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