カーテン/ニワコ
 

僕は闇属性なので
まぶしいものにめっきり弱い

「じめじめしやがって
お前はナメクジみたいだな
キノコと仲良くやっていろ」

日没になると
カーテン越しにそう言われて
最初は腹を立ててみたりしたけれど

日光浴に憧れていた
小麦色の肌が欲しかった
心は墨汁のように
透き通ることは無かったのに
光を浴びれない
白豚のような肌が嫌いだった

たったひとつ
僕には趣味があった
目を閉じて心のカーテン越しに
日光浴をしている僕の姿を
思い浮かべるのだ

もっとも僕はナメクジで
キノコと友達の白豚野郎だけれど
いつしか太陽の下で
笑う僕が在るようにと

明日はカーテンを開けるように

今日もまた
万年床で眠りにつくのだ
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