町の罪 (8月9日より少しして…)/創輝
 
裸足で、焼け焦げた町に降り立つ。
足は熱に燃え、見えない敵と戦いにすらならない抗いを続けている。

ここに、一体どんな罪があったのだろう。
これは、一体どんな罰なのだろう。

人を愛し、
明日を信じて
友達や家族と暮らしてきたこの町の罪を 僕は知りたい。
前日に生まれてきたばかりだった弟の罪は、なんだったのだ。

見えない敵は、僕やこの町に住む全ての人を攻撃する。
敵がどこにいるのか、いや、どこに存在していないのか僕らに分かるわけもなく、僕らは抵抗を続けるも意味はない。
一歩、足を踏み出せば
何万という敵の軍勢が僕の足から髪の毛一本に至るまで隙間なく攻撃をする。
靴な
[次のページ]
戻る   Point(0)