ほしあいのうた/as
 

ノロマな夏の風が肌に染み込み
この世の全ては鼓動に飲み込まれる

平等に夜はやってくるとして
不可解な事実は複雑にからまり続けるとして
星が、絶え間なく降るように
この世の全ては混沌としている

風によじれた短冊が
ぐるぐると回り続ける時間
星めぐりの口笛が
どうしようもない気持ちを少しだけごまかした


善意も、焦りも、良い見通しさえ、
ゴミになって捨てられていく、むなしさ
正しさという宝物を守りたいだけなのに
バカをみてばかりだ、どうして


笑う指が奏でるアルペジオ
甘ったれた音は水しぶきをあげて
夜の深いところに着地する




夜が鼓動を飲み込み
この世の全ては海となる
遠い日を思いながら
今はただ歌っていられますように





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