乱反射/ベンジャミン
 
眩しいわけでもないのに目をあけていられない
そこかしこに散らかった僕が目障りなんだ

未来はまったく見えないのに過去はあたりまえに僕を睨んで
今にぶらさがっている僕は次につかむ手がかりを探している

やっと見つけた何かが蜃気楼だったり
頑丈そうに見えたきっかけが脆かったり
そんなことはしょっちゅうだから

たとえば明日の目標を唱えたとして
その声はこだまするうちに壁に吸い込まれてしまう
空に掲げた希望は僕よりも早く昇ってしまうから
なかなか外にも出られない

窓から差し込む日の光は部屋の中に立体を形作るけど
そこには常に陰があってそれはしだいに広がってゆく


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