天国へハイウェイ/ホロウ・シカエルボク
 
き尽くされるのは、きっと
その光から逃げようとするものばかりだ
ハロー、ハロー
焼け焦げてお加減は如何ですか
みんながうつ伏せている
きっと逃げようとしたせいさ
夏だ
夏だ
夏だよ
夏だ
灼熱の中で誰もが破裂している
その形状
臭い
どうしようもない
絶えず繰り広げられるノイズの集合は
死に等しい静寂となんら違いはない
発光したままのディスプレイの中で誰かが歌っている
所要時間をカウントされながら
澄んだ明るい声だけど体温は無かった
澄んだ明るい声だけど体温は無かったんだ
あれはきっとこの世で一番涼やかな死体なのだろう
そんなものの脚に舌を這わせながら
思春期のように射精するまぼろしを見ていた
ドライブしてゆく感情
ハイウェイルートに乗って
最も天国に近い防護壁を探している
天国へハイウェイ
天国へぶっ飛ばそう
哂い声の
主に
いまやっと







気付いた


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