屑糸の緞帳(十)/
信天翁
本意なのか 建前なのか
とある医大のドクターが
テレビで答えていた
「先生にとって死とはなんですか
ひとことで言うと」
「そうですねぇ 死とは
人間の義務です」と
その発言を視聴して
おらは なるほどと咄嗟におもった
おらの ネガティブが
収監されたおもいになって
そうだ
たれもが自分史を綴りながら
終末をむかえるんだ
おのれの生かされた 時代を彩って
戻る
編
削
Point
(3)