明日の世界にまだぼくはいない。この世界のどこにも ぼくは いない。/創輝
 
からぼくらは思い出と言う言葉で時に歩いてきた道に生えた雑草を抜いていかねばならないんだろう。思い出なんて馬鹿らしいけど、それがなければぼくはどこにも帰れない。
どこかにあったはずの分岐点さえ、見つけるすべを失ってしまう。

大切なものは 明日の世界にいまだあるだろうか。
明日という世界に まだ、ぼくはいないけど。

不確かな存在が明日にもあると信じてる能天気さだけは、誰かに褒めてほしい。
ぼくという存在が明日には 過ぎ去っていくものを省みない無礼者として生まれ、去っていく姿を、ぼくは想像してしまう。
想像しているだけでそれが確実なものかなんて知りません、だけどぼくは ぼくらは それ
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