あらゆるものは砂の数/ホロウ・シカエルボク
 
てみる、取るに足らないことではある、だけどそれだって喪失には違いない、その喪失の為に失望することは出来ない、俺の言ってることが判るかね、喪失なんて日常的に行われているものなんだよ…死に絶えた鳥類の羽が降り積もっているみたいな時間だ、すべては失われて…どうだい、そいつはひどく情緒に満ち溢れているじゃないか、積み上げるのはよしなよ、積み上がっていくものを見てなよ、そんな種類の確かさを信じなければ、きっとそれ以上どんなところへも行くことは出来ないぜ…ゲージ爪弾いてるルー・リード、マジックのことを歌っている、マジックのことを…俺も少しばかりそのマジックのことを知っている、彼ほどではないにせよ―どんな時に、
[次のページ]
戻る   Point(3)