あらゆるものは砂の数/ホロウ・シカエルボク
濃霧のような夜の中で揺らめく影、ぼんやりとした輪郭を辿って…壊死したような思考がまるで要領を得ない文脈を蒸気のように吹き上げている夜の帳、渇いた砂のような身体を壊さないように、胡坐をかいて目の前にちらつく波形を見ていた、描く旋律の中に隠れている理由は何だ?時々思い出したみたいに熱を帯びる詩情の中に潜んでいるものはなんなのだ…?特別そいつに深く関わったりなんかしない、深く関わることこそが真理だなんて俺は考えない、声高に叫ぶことだけがアティチュードだなんて俺は考えない―狙える的はすべて無視するべきだ、安易な結論の為に生きることだけはしてはならない、時計を見る、そこに喪失されたものの数を数えてみ
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