にどめのたび/kawa
ねむりながらおきて
いつものように
あめがふってかぜがやんで
せんねんたって
わたしはわたがしになった
くだらなくてつまらないわたがし
さかなをさがしたり
きのみをうえたりきかいをみてたり
きらきらひかってすきだったんだ
そばにいてくれたんだ
たくさんのかなしいことなんか
みんなどうしようもなくてもね
わたがしはいつか
じゆうになったつもりでいた
ふうせんなんだ、とおもったわけもなく
わたがしのだいじなものは、ふうせんなんだ
とんでいってきもちいんだ
そうだろとんでくんだろ
あめがふってつちにまみれて
わたがしはわたぼこり
にどめのたびにでるんだすてきだろ
こんどははじめにもどるたびだ
いつかひっしでないたろ
そしてがっちりにぎりしめていた
ぶさいくなわたしをさがすたびだ
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