愛についてならきっと/
佐々宝砂
明け方なのに
わざわざ窓に背を向けて
本を読み続けているのは
なぜかしら
答えてくれなくても
それでも
私はかまわない
愛についてならきっと
あなたでなく
その本でなく
朝の風が
知っている
だから私は窓をあける
朝の風は私に愛を語らないけれど
Pakiene名義で書いたもの
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