人間社会でも猫の事務所/Neutral
たよ やっぱり人間なんて嫌いだよと
開口一番君は言ったね
猫の彼に言わせれば
人間の法律はまるで
この地球を学校のように考えている者達の
卒業アルバムの寄せ書きの様に見えるらしい
だから 彼は猫に戻る決心を決めた
法律にはじかれ 犬になる事を恐れ
この人間社会で 僕達はたった二人猫だった
人間のエゴで家族から引き離され
人間の都合で飼い慣らされて孤独を強いられる猫のように
いつだって ヒゲだけは 敏感でさ
今でも 許されるかな
じゃれあいながら 二人で馬鹿な犬達を笑って過ごす事が
ふたりぼっち ねえそこの貴方 僕達の母猫になってくれませんか
しょうもない何かを必死で守る手があるなら
どうか僕達の毛並みを撫でてください
もし本当に もし本当に
僕達が猫だったなら
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