ファンデーション/群青ジャム
 
朝、出かける前に鏡に向かう
コンパクトを持って、自分と世界の間に膜を張る
心の穴も目立たなくなる

帰ってきてからは、目の前のハイテクなだけの箱の前で
心の穴を埋めてもらおうとずっと座ってる

頭からお湯をかぶってすべてを洗い流して
さっさと眠ってしまえばいいだけなのだろうけれど
絶対に手に入らないものを数えることに疲れたし、
目をそらすことにも疲れてしまった

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