凪ながら/朝焼彩茜色
 
陽が落ちて寂しくない訳がない

夏の夕暮れほど影を堕とす醸し煙もない
闇雲に靄が浸透する

陰の陽を見抜けなかった愚かさに


ひたすらに問う

由縁を

故に縁を授かった定めに呪うことなく


苦しみを自覚するまで時差が緩急が必要だった


夏の夕暮れほど迂闊に浸透させるものではない


闇知れず 鮮やかな紺色を仰ぎたい


命ある場所を間違えた


もう愛したくもない

選抜されたとしても

還りたい


瞳で語る処へ


華を摘んでいたい


120センチのあたし


口を尖らして無垢に溶け合い怒っている
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