回転木馬/
nonya
やかに浮き沈みしながら
予定通りに
巡り
巡る
いまさら飛び降りようとは思わない
白い柵の向こうに広がる荒野に
「自分らしさ」が落ちていたことなんて
一度もなかったのだから
疾走する姿のまま凍りついた
馬のたてがみに大人しく大人らしく
しっかりしがみついていれば
痛みもなく朽ちていけるはずだから
笑え
笑え
回転木馬
笑いたい奴には笑わせておけばいい
予定通りに
笑い合って
嗤い合って
それでも僕の目は
決して笑っていないんだけどね
戻る
編
削
Point
(20)