ノラ猫の歌/
石田とわ
おもいっきりのびをしてあくびする
顔をあらって寝なくっちゃ
ノラ猫だって顔を洗う
あしたはあしたの風が吹くって
こういうことをいうんだね
凪いだ風が生温かく頭をなでるよ
だれかの手がこんなふうだった
あしたの風はどんな風だろう
きのうのことも今日のことも忘れたよ
おとこの顔はもう思いだせない、
だってノラ猫だから
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