ノラ猫の歌/石田とわ
 
    おもいっきりのびをしてあくびする
    顔をあらって寝なくっちゃ
    ノラ猫だって顔を洗う
    あしたはあしたの風が吹くって
    こういうことをいうんだね
    凪いだ風が生温かく頭をなでるよ
    だれかの手がこんなふうだった
    あしたの風はどんな風だろう
    きのうのことも今日のことも忘れたよ
    おとこの顔はもう思いだせない、
    
    だってノラ猫だから
    













戻る   Point(20)