仰向けの白檀/
朝焼彩茜色
仰向けに憩い柔らかな漂う空気が降りる
爪を研ぎながら清水の滝から醸し出す口づけを貰う
小癪な煩いを植えさせない 穏やかなる囁きを歩く
間接照明の声さえ聴こえてくる 遥かなる温もり
側に伴侶の優しい寝顔
左に仰向けに憩い姿の女
睡眠の蕾を咲かそうと 花びらを柔らかく砕く
香り立つ白檀の言葉
呪文の様に鼻につく
寝付けない訳はなく
営みがない訳もなく
左に仰向けに憩い姿の女
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