今夜も砂漠に雨が降る/
青土よし
水曜日よりもやさしく頬杖をつく
その右手に嘘を書き連ねて
一生かなわない横顔の
うつくしいものだけを蒐集する
水に濡れてふやけても
するどい視線を有する縞模様
ながい脚に液化した永遠を垂らして
蛙みたいにキスをする
絶対ゆるさないって言え
退屈で刺せ
うつむく鼻をたどった先の
濃く黒い眉毛
二本の指でなぞる
あかるい青の見知らぬ思い出は
人の彼方に砂の夢
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