ブーゲンビリア 梅の色/朝焼彩茜色
 
ブーゲンビリア 七変化ほどのパレットもないけれど

信号機ほど単細胞でもない

久しくあの風景を思い出したよ どこにでもあった

ブーゲンビリア 県花ではないけれど どこにでも咲いていた

水ぶくれした皮膚のような 柔らかい 筋の通った梅の色

葉も花も同じ形の 色で区別する そのジェンダー

不思議科に属する故 どこにでも咲く 密かに天下を仰いでいた

小学生の時のパレットはもうないけれど そのスカイブルーの場所に

なんども染みた空に映える ブーゲンビリア

時折 本に挟んだ 栞になっても 色褪せなかった 思い出の永遠

図書館の本にさえ挟んで返した 次の人への喜びへと

 ブーゲンビリアのアーチをいつか創りたいな アーチを潜るのは

 次に出会ったキーパーソンと アートな匂いがする

 県花ではないけれど 天下をいつも仰いでいた ブーゲンビリア

 梅の色
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