変わらない日なんてない/小原あき
 
変わらない日なんてない
水溜まりは乾き
草は地面を覆う
飛ぶ鳥は雲を追い
日は速度を落として沈む

変わらない日なんてない
日記は二日で書かなくなり
アルバムは途中から白紙のまま

変わらない日なんてない
待ち人はあらわれなくても
空は赤く染まる
待ち人がいなくても
手をあげる誰かがいる

変わらない日なんてない
鳥は巣に帰り
雲は雨を降らす
草は刈られ
星は遠すぎて見えない

変わらない日なんてない
顔の皺は増え
いつかまた
つるりとなって
生まれてくる

変わらない日なんてない
毎日同じことの繰り返し
まいにちおなじことのくりかえし
[次のページ]
戻る   Point(10)