夜/しゅう
 
にまぶしい
夜というフィルタがない今、圧倒される
ようやく終着駅に立っていた

空に手を振ればいいのか、雪原に手を振ればいいのか、瞳に手を振ればいいのか
グッバイ、オルヴォワール、再見、ダスヴィダーニャ、アディオス、アウフヴィーターゼン
さよなら
乾いていた、喉も、声も、木々も


+PCの蛍火が私を照らしている
 もう窓は開け放たれている
 空はのしかかったままだ
 真昼の暗さをようやく直視し始めた

時折夜がささやく気がして
私は鏡を覗き込む
そのたびに瞳の奥に最後の白夜を思い出している
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